奈良と散華

寺院で法要を巌修する時に、諸仏を供養するために花が撒かれます。これを散華(さんげ)といいます。元来は蓮弁をはじめとする生花が使われましたが、いつのころか蓮の形をかたどった色紙が代用されるようになりました。デザインを凝らした芸術的な散華は、奈良で生まれました。

散華とは

大仏開眼1250年記念法要
散華乱舞
寺院で法要を巌修する時に、諸仏を供養するために花が撒かれます。これを散華といいます。
元来は蓮弁をはじめとする生花が使われましたが、いつのころか蓮の形をかたどった色紙が代用されるようになりました。
法要の際、何千枚もの紙花が御堂の屋根から撒かれ、蒼天に五彩舞う情景には格別の風情があります。

また、一部の寺院では著名な画家に原画を描いていただき、それを元に木版などで印刷したものを、記念品として使用したり販売しており、それらを小さな美術品として収集しておられる方々も少なくありません。

散華と「聖なる花」

蓮(はす)
蓮(はす)
美術散華の形は、蓮弁に由来します。蓮は、泥の中から生じながら汚泥に染まらず清浄な花を咲かせるとして、紀元前のインドにおいて既に「聖なる花」と称えられていました。そして仏教伝来とともに、寺の柱や瓦、仏の蓮華座などに数多く造形化されてきました。
その崇高な花姿はまた、仏陀釈尊の教えに例えられました。釈尊菩提樹下の悟りの折には、蓮華が一斉に咲きそろい、釈尊の微笑みに応えるように花弁がはらりと地に散ったとされています。

散華の功徳

散華も、仏教伝来に伴ってインド、中国、朝鮮半島を経て日本に伝わりました。「一花を以って一仏に散ぜば、花に因りて尽(ことごと)く弥陀を見ることを得ん」。散華の功徳を説くこの文言は、宗派を問わず諸経に現れています。
一葉の散華には、人々の祈り、歴史、技術、創意工夫が込められています。美術散華は、昭和の鑑真と称された森本長老の「道楽」が開いた、融通無碍の小芸術にして、一即多、多即一という仏教精神の具現と言えるかもしれません。

散華ギャラリー


東大寺光明園落成記念
書 上野道善/絵 森田りえ子

當麻寺中之坊
書 松村實昭/絵 平松礼二  畠中光享 渡邊載方

聖林寺
書 倉本悠知/画 烏頭尾精

談山神社
書 長岡千尋/画 宮田渚

霊山寺
書 東山光師/絵 菅谷吉雄

金峯山寺
書 五條順教/絵 黒田征太郎

大安寺 菩提僊那千二百五十年御遠忌法要
題字 河野良文/画 山内滋夫

長岳寺
書・絵 津田洋

ヨシミチガさんの散華

『奈良ネット』の寺社イラストを描かれているヨシミチガさんによる散華
【平城遷都1300年祭 平城遷都祭2010 平和への讃歌】シリーズ

→ヨシミチガさんのプロフィールはQ&Aをご参照ください

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